太陽
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二十一世紀初頭、世界的なバイオテロで拡散したウイルスで人口は激減し、社会基盤が破壊された。数年後、感染者の中で奇跡的に回復した人々が存在することが明らかになる。彼らは免疫や代謝において人間をはるかに上回る身体に体質変化していた。若く健康な肉体を長く維持できる反面、紫外線に弱く太陽光の下では活動できないという欠点があったが、自分達をホモ・ノクセンシス(夜に生きる人)と位置づけ、「ノクス」と名乗るようになる。徐々に政治経済の中心はノクスに移り、遂には人口も逆転してしまう。 ノクスの登場から四十年、普通の人間は三割ほどになり、ノクス社会に依存しながら共存している。
かつてノクス殺傷事件を起こしたその集落は、隣接するノクス自治区から経済封鎖を受け続けていた。ほとんどの者が集落を離脱し、残った住人はわずか二十数人。その十年続いた村八分的な制裁が終わりを告げ、再びノクスとの交流が始まった。 -
青山円形劇場 劇団イキウメ
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