「私には、貴男が、いるの」

深夜過ぎ
女は「そこ」にいた
ちらかった部屋を見ていたが、やがて溜息とともに片づけ始める
鍵を開ける音 ─
ソファーの後ろに隠れる女
帰ってきた男はビールを一気に飲み干す
そのまま二本目を手にソファーに倒れ込む
プルトップを開けようとした手を、後ろから伸びてきた手が止めた
「飲み過ぎはダメよ」
「……」

愛を求める女と愛を拒む男。
気持ちの奥底にある悔悟と懺悔を、全てが終わってからようやくぶつけあうことのできた不器用な二人の、夜の話。

PIPプロデュース公演
新宿鍋茶屋コンフォート劇場
2001.11.30〜12.2
ＳＴＡＦＦ
　作　　山崎　哲史
演　出　関根　信一
衣　裳　鳥居　照子
演出助手　服部　優希

イラスト　Humpty
写真　中川忠満

協　力
Ｏｒａｎｇｅ　Ｐｌａｎ
　川野　誠一
　劇団 大樹
　劇団 フライングステージ
　作 劇 舎


出演
　男　　丁田政二郎
　女　　桜澤凛

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