常陸坊海尊
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戦争末期、東京から東北地方に学童疎開となった啓太と豊は、美しい少女、雪乃と出会い、彼女の家にある常陸坊海尊のミイラを見る。
そしてその後、空襲で家族を失い、その喪失から、雪乃と、彼女と一緒に暮らすおばばに魅せられていく。おばばは、常陸坊海尊の妻と名乗り、海尊の信仰を継承しようとしていた。
戦後、豊と啓太は離れ離れになる。豊は東京に戻り、啓太はどこへ行ったのか姿を消してしまった。
月日は流れ、成人となった豊が、啓太を探して村を訪れる。するとそこに、巫女になった雪乃と、魂を抜かれ落ちぶれた啓太の姿があった。
豊は雪乃の美しさに惹かれていく。
雪乃を憎みながらも離れることができない啓太は自分の運命を歎きながら、海尊に救いを求めていく。そしてやがて自らが海尊となり、さまよっていくのだった。 -
1967(昭和42)年
【演劇座】
会場:俳優座劇場
演出:高山図南雄 -
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