還暦を迎えた劇作家・横山が、新人劇団員たちを指導する稽古場で、懐かしい人の呼び声を聞く。それは高校時代の同級生シュウケイ。卒業後横山に手紙を送って自殺した男だ。彼の声に導かれて、横山は進学校での青春時代を思い出す。
良い大学に進むため、受験勉強を第一に過ごすクラスメイトたち。そこにあるのは、友情やロマンスなど全く無縁のシラケきった学園生活だった。早々と落ちこぼれた横山は、偶然入部した演劇部で「つかこうへい」を知り、その虜となって部活に没頭する。そんな横山の周りには、勉強以外の思い出を残したいと思う落ちこぼれ達が集まり始め、シラケ切った文化祭を盛り上げようと言う機運が高まり、そのチャレンジが始まる。参加を希望した者の中にシュウケイもいた。コミュニケーションが苦手な進学校のエリートたちが、盛り上がる文化祭を開催しようと奮闘し、生まれて初めて得る仲間たち。それでもシュウケイはその後、自殺した……

初演＝紀伊國屋ホール　劇団創立40周年記念公演＝厚木市文化会館、紀伊國屋ホール　

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