ジェラシー 夢の虜

  • ジェラシー 夢の虜
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劇作家:
関根信一
目安となる上演時間:
90~120分
目安となる上演人数:
10人 (男性4人、女性5人、その他1人)
  1. <作者からの挨拶>
    2006年に初演した「ミッシング・ハーフ」の舞台は、1940年の上海で、川野万里江というヒロインが登場する。
    彼女は、サイレント映画の女形俳優だったが、トーキーの登場とともに仕事を失い、再起を図って大陸に渡り、「宦官」の手術を受け、「女優」としての再デビューを夢見る。
    万里江ことマリーさんは「サンセット大通り」「雨に唄えば」といった映画を見るうちに、きっとそこにいたんじゃないかと思うようになった架空の人物だ。架空の人物だけれど、ずいぶんいろいろなことを調べた。戦前の映画のこと、当時の中国、上海のことなどなど。いろんな資料にあたっているうちに出会ったのが、川島芳子という人物だ。
    彼女は、清朝の王女として生まれながら大陸浪人の養女となり「男装の麗人」として、日本と大陸を往復した「東洋のマタ・マリ」と呼ばれた。
    僕が生み出した「女装」のヒロインと「男装」の麗人が、どこかで出会ってるんじゃないか?
    そんなことはもちろんあるわけもないのだけれど、だったら、なおさら「出会わせてみたい」と思ったのが、この「ジェラシー 夢の虜」の発端だ。
    史実によると1932年、川島芳子は上海に滞在している。川野万里江が上海にやってきたのもちょうどその頃の設定だ。川島芳子をモデルにして書かれた小説のヒロインの名前は、満里子という。そうだ、この年、二人は出会っている。きっとそうに違いない。
    恋と戦争と映画の物語を、鳴り響くタンゴに乗せて描いてみよう。男装と女装、装い続け、演じ続けることを望み夢見たヒロインたちと、彼女たちをめぐる男たちの物語を。

  2. 劇団フライングステージ第33回公演
    「ジェラシー 夢の虜」(同時上演「ミッシング・ハーフ」)

    2009年1月24日(土)~2月1日(日)
    下北沢・駅前劇場

    作・演出:関根信一
    出演
    川島芳子(清国第十四王女 愛新覚羅顕子) …… 高山奈央子
    川野万里江(元女形俳優)         …… 関根信一
    村西敏雄(上海通の作家)         …… 日下部そう
    田山隆一(上海駐在武官)         …… 加藤 裕
    三田千鶴子(芳子の秘書)         …… 石関 準
    山本和人(田中の部下)          …… 岸本啓孝
    梅原早苗(従軍記者)           …… 相楽満子
    木島健太郎(無線技師)          …… 遠藤祐生
    大槻品子(芳子と万里江の同僚のダンサー) …… 岡田梨那
    林美矯(リンメイジャオ・万里江の大家)  …… 藤あゆみ

    美術:小池れい
    照明:黒尾芳昭(Azure)
    音響:はらことり
    舞台監督:イワヲ
    衣裳:中西瑞美
    振付:清水美弥子
    助成:芸術文化振興基金
    制作協力:早瀬知之、水月アキラ
    制作:坂田厚子
    制作統括:樺澤 良
    企画・製作:劇団フライングステージ
    協力:ノックス、KAKUTA、プリッシマ、ポかリン記憶舎、青年劇場、クロカミショウネン18、G-up、劇団制作社

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