終わりにする、一人と一人が丘
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――家族なんて捨ててもいいんだよ。
――僕に、そうして欲しいって言ってるの?
――そうして欲しいって言ったらそうするの?
世界が並んで三つある――マッチングアプリで出会ったカップル、アパートのベランダから遠くを見ている女、職場の待機部屋でとりとめない話をする二人。
カップルの男女は、自分をいいものだと思えていない。相手の求める形にはまろうとして、そぐえない。しかし二人は、相手と一緒にいることで、埋もれて見えなくなっていた自分の傷を発見する。そうしてそれぞれで、互いに一緒に、自由になる。
わたしの与り知らぬところで生み出され、引き継がれる負の遺産があって、でも人はそれをやめられる。終わりにできる。わたしたちは一人になって、一人と一人でささえ合える。 -
東京芸術劇場シアターイーストにて
作・演出|西尾佳織(鳥公園)
出演|石川修平(劇団俳優座)、菊沢将憲、鳥島明(はえぎわ)、花井瑠奈、布施安寿香(SPAC)、和田華子(青年団)
舞台美術|中村友美
音響|中村光彩
音響操作|秋田雄治
照明|中山奈美
衣裳|清川敦子(atm)
舞台監督|熊木進
ドラマトゥルク|朴建雄
演出助手|島村吉人(人の味)
宣伝美術|鈴木哲生
制作|古川真央・谷陽歩・神林遥(合同会社syuz’gen) -
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