風死して 汗音もたてずにして 落つ 四角な関係vol.2
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夏の昼間の日常(ミシン・布団・縫い物)と、日暮れ方の一瞬の闇と過去、「特別な姉」と「恋とは関係のない日常を過ごす妹」のささやかな断絶と愛情が交差します。「四角な関係」は連作短編戯曲集として計画されたシリーズです。vol1は人工授精で生まれた女の子・なぎさのその後の話。vol5はなぎさの母・なぎこが語る遺書。vol2はなぎこの妹の目から見た姉夫婦・姉母子の姿。と、なぎさと様々な関係をもつ男女を一人芝居と、二人芝居で囲(めぐ)っていき、色々な愛情の形を切り取っていく趣向です。舞台転換もなく、地明かりだけ、役者の存在だけで上演でき、人と人の関わり・人と社会の関わりを細密に描き、人が何と、どう関係を結ぶのか、三角ではなく、揺れ動く四角な関係として、捉えます。vol5は非日常の中の普通・普遍、vol2は日常の中にも、ぽっかりと顕れる非日常の不思議・闇と、対になる関係性の二編です。
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初演:1990/8/31~9/4 出演:田口愛
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