安全区/Nanjingー堀田善衛『時間』より
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堀田善衞『時間』をもとに「南京虐殺事件」を主軸に、中国人文化人と日本人情報将校の相克と交流を描く。文明間に横たわる侵略という加害と交わりをテーマにした会話劇。2004年の「かつて東方に国ありき」2012年の「クララ・ジェスフィールド公園で」に連なる「日中戦争と堀田善衞」のシリーズ。
1937年12月、南京は陥落する。半年後、日本軍占領下で接収された邸宅の館で繰り広げられる会話劇によって南京戦の諸相が明らかになる。上海から赴任した情報将校の田之倉が住む邸宅には一人の中国人の従僕・李英呈がいる。彼こそがその家の主人であり、過去に経済学者として日本に留学した親日派であった。しかし市街戦で家族は無残に殺され、占領後は身分を隠し諜報活動をしている。従軍僧の林田がもたらす情報によって、やがて三人の運命は大きく動き出す。シベリア出兵、日中戦争と続く国家と人間の相克を圧倒的な筆力で描いた作品。 -
2014年3月「南京/nanjing」としてGeki地下Libertyにて初演、2015年12月「安全区/Nanjing]としてGeki地下Libertyにて改作初演。
作・演出・音楽・演奏 嶽本あゆ美 ストリングラフィ:水嶋一江
美術 美術・諸岡竜樹 照明・木村敦則 音響・牛島耕太郎 衣装・中村里香子 制作・奥田英子 制作協力 川崎侑芽子 ゼロソー(熊本市)
出演:立花弘行・清田 正浩・間宮啓行・羽場さゆり・鈴音彩子(鈴音工房)・岡野愛 -
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