最後の一人までが全体である

  1. 通常の「劇」の場ではない「丸裸の場所」。これからの二時間余、「共犯」の関係になりうるという可能性を、ぜひとも感じていただきたい。
    「演劇」は、ある時、最高の実験の場であり、おもちゃ箱である。予定調和の結果よりも、今、自分が問うべき事項を優先する。社会の、共同性の、そして内なる「かせ」と向き合う。
    演劇は「制度」と渡り合うものだ。そして、私たちを囲い込もうとするものから逸脱すべく、足掻き続ける。
    今回の内容は、もっと時間が経たなければ書くことがないと思っていた。1970年頃、1987年、現在である2002年という三つの時代。三十年を経巡る物語。あえて振り返り、「現在」を問う契機にするべき「過去」が、「ほんとうに終わってしまったこと」になってしまうのを厭うため、私は急ぐのであろう。
    鎮魂歌であることは記しておく。
    さようならを告げるのには時間が掛かる。
    (初演・当日配布パンフレットより抜粋)

  2. 作・演出=坂手洋二

    <東京>10月3日(木)~ 20日(日)下北沢ザ・スズナリ
    <大阪>10月23日(水)・24日(木)尼崎 ピッコロシアター 大ホール
    <愛知>10月26日(土)・27日(日)名古屋市東文化小劇場
    <岡山>10月29日(火)倉敷市芸文館

     木場勝己 ……ナカヤマ
        藤井びん ……タケダ(2002)
        大西孝洋 ……フジタケンイチ
        神野三鈴 ……ミヤギアツコ(1987)・イノウエアツコ(2002)
       藤本喜久子 ……ユキエ
        中山マリ ……セツコ(2002)・ナカヤマの妻(1987)・トミ(1987)
       川中健次郎 ……タチバナ(1987)
        猪熊恒和 ……ヒラオカ(2002)・男(1987)
    トニー・ブルール ……サリフ(1987)・アットモ(2002)
        江口敦子 ……ヒロコ(1987)・また別なヒロコ(2002)
        宮島千栄 ……ハルヤマ(2002)
       樋尾麻衣子 ……アンドウ(2002)・ノガミ(1987)
        丸岡祥宏 ……カイ(1987)
       千田ひろし ……セノオ(1987)
        向井孝成 ……サワダ(1987)
        瀧口修央 ……ハセガワ(1987)
        内海常葉 ……タナカ(1987)
         ぺ優宇 ……ワタナベ(1987)
       宇賀神範子 ……フミ(1987)・ヒトミ(2002)
         古崎篤 ……クボ(1987)
        小室紀子 ……トシコ(1987)
       加藤めぐみ ……キヨミ(2002)・大学祭の連絡係(1987)

    STAFF
    美術/加藤ちか  
    照明/竹林功(龍前正夫舞台照明研究所)
    音響/島猛(ステージオフィス)  
    音響操作/岩野直人(ステージオフィス)
    舞台監督/堀井俊和 森下紀彦  
    衣裳/大野典子
    制作/古元道広 国光千世

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