欠損の数式

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劇作家:
平野正喜
目安となる上演時間:
20~40分
目安となる上演人数:
3人 (男性2人、女性1人)
  1. 2017年冬。オリオン座の恒星ベテルギウスが星としての寿命を迎え膨張し、世界にパニックが広がった。光子学研究所の博士と助手はこれを光子望遠鏡で観測しつつ、地球までの650光年という距離から星の膨張が実際には650年前の出来事だと語る。研究員である娘・志保から数式を観てもらいたいと言われた博士が、これを受け取る直前にパニックに陥った者たちが「シェルターに入れさせろ」と乱入。殴られた博士をかばって志保は死亡する。半日後に起き上がった博士は、助手から娘の死と右目の失明を知らされ絶望する。しかも、ベテルギウスの爆発によるガンマ線で精密機器と情報網は壊滅、オゾン層の消滅により地表は崩れ始めていた。しかし、博士の緑内障による視野欠損部分に残っていた志保の数式が対抗策になることに気づく。博士は助手と共に対策を書き上げて豪州の研究者にFAXで送り、穏やかに滅びを受け入れる。その目に娘の姿を残して。

  2. ありません

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