沙也可
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時は、安土桃山時代末期の文禄元年(1592)、豊臣秀吉は明国を征服しようと、その進入路確保のため朝鮮に攻め入った。世に言う「文禄・慶長の役」である。秀吉に滅ぼされた紀州雑賀一族の再興を図るため頭首・雑賀小源太(さいがこげんた)も、戦国の世に名高い雑賀鉄砲衆を率いて従軍した。秀吉の命を受けた加藤清正軍が朝鮮に上陸し、朝鮮軍の要、東來城(とんねじょう)総攻撃を明日に控えた夕刻、小源太は、清正の配下鳥居玄蕃に鎌で歯向かった朝鮮の女の耳を自慢の鉄砲で撃ち落とせと命じられる。
人質となった東來城主の息子・宗民泰(ソン ミンテ)や妹・宗鳳姫(ソン ホンキ)、さらに清正の御伽衆である京阿弥や通詞の李三月(イ サムオル)と接するうち、小源太の中で戦さの「大儀」がゆらぎはじめる。
戦さの際、朝鮮側に寝返ったとされる実在の「沙也加」という謎の日本人に迫る。
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上演人数の「その他」の人物は調整可能。 -
鳥取県総合芸術文化祭・平成の芝居小屋「朝日座」事業
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