精神病院内の休憩ベンチで展開する患者の珍念、
須賀川良二、金田美佐江、看護師の長谷村英子の心の交流劇である
ベンチで、過去に珍念と同じように子供を精神病院に預け男と同棲していた
金田美佐江が、同じ境遇の珍念を見て、珍念をいじめる.
金田は子供に対する愛情を素直に表現できず、本心とは裏腹なことをする
須賀川は幼少から母の宗教的な教育を受けて人の一生や生き様について、
深い造詣と思慮深い心を持っていた
そして、自分の人生にもそれを当てはめていた
どんな環境でも人間は生きる事を忘れてはならない、人の道を放棄してはならない
須賀川は珍念から人が本来忘れてはならない事を行動から学んだ
そして、須賀川が退院して社会に巣立つ日が来る
手には般若心経の経本、病院で出会った人々を通じて
「色即是空、空即是色」の須賀川なりの人生哲学の解釈が展開する

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