カミと蒟蒻(2019年改訂版)
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京都に住む老夫婦、小川慎次郎と幸子の元に、幸子の母校の職員、戸納が戦中の学徒動員について取材に訪れる。
ふたりは戦中、風船爆弾の製造に従事しており、それぞれの想いから、和紙と蒟蒻糊で作られた風船爆弾こそが日本に勝利をもたらすものと信じていた。
そんな二人の前に学徒動員の苦学生大津が現れる。学友からも浮き、孤独に風船爆弾の製造に没頭する幸子に、大津は「それが君の本当の幸せなのか」と疑問を呈し、幸子は自分の信念に懐疑的になる。
ある日大津に召集令状が届く。大津は、出征を拒み、「この戦争は間違いだ」と言う。そんな大津に対して、兄に続き、空襲で両親も失った幸子は、「死んで来い」「私なら喜んで戦地に行く」と言い放つ。
戸納の取材買いが終わる頃、早朝の茨城県五浦海岸に慎次郎と幸子の姿があった。幸子の手には大津からの手紙。そこには「僕は必ず生きて帰ってきます」と書かれていた。 -
(劇場)人間座スタジオ(出演)本庄ひとみ、山本直之、相田春香、長谷川源太
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