モルヒネ

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劇作家:
中島栄子
目安となる上演時間:
60~90分
目安となる上演人数:
5人 (男性1人、女性4人)
  1. 母が重病になったのは、発達障害の父のせいだ。貴実子はそう思っている。ストレスで発症する病気だからだ。肝心の父は障害のために、自分がストレスの原因になっていることを理解することができない。いよいよ母の死が近づいてきた。母の葬式の準備をする母と貴実子。二人は、祖父のお葬式を思い出す。祖母は、祖父の愛人に会いたくないとトイレに立てこもった。同じ団地に祖父の愛人と子供がいた。祖母も恐らく発達障害だった。貴実子は、障害者を抱えた家族が不倫をすることは悪いこととは思えない、と母に告げる。家族だけが一方的に我慢を強いられるからだ。
     ある日、貴実子も発達障害であることがわかる。いろいろな職場を首になってきたのだった。しかし緩和ケアとしてモルヒネを打たれた母とはもう、会話ができない。

    守られたかった人間が守られないままに、それでも生きていく姿をユーモアを交え描いた。第10回九州戯曲賞大賞作品。

  2. なし

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