イエスタディ

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劇作家:
清水邦夫
目安となる上演時間:
60~90分
目安となる上演人数:
10人 (男性3人、女性4人、その他3人)
  1. 「時間はふしぎな作用をもたらす。どんな残酷な戦争の跡も、年月がたつにつれて名所となり観光地となる」
     わが国が原爆を体験した広島、長崎にも同じことがいえると思います。誰もがその事実を頭にしっかりと記憶させているにもかかわらず、時間が流れるなかで、なにかが次第に薄れていくのを感じます。しかし、このことはやはり未来のために、くり返し思い出していかなければならない、けして忘れてはならない出来事だと思います。
     『イエスタディ』という題名は、ビートルズの曲名からとったものですが、この題名にしたのは「昨日のことのように忘れてはならない」という思いからです。
     このドラマは作者・清水の少年時代の体験から得たもので、新潟県の田舎が舞台になっています。東京から疎開してきた親戚の子供たちと一緒に生活した日々、そして彼等がある事情から長崎へむかい、全員被爆したことの事実‥‥‥それからヒントをえて、この作品を書きました。
     すべてが夢のように悲しい現実です。しかし、わたし達はこの現実を<ドラマ>という形式を通じて、くり返し再現していきたいと思います。

                                        清水邦夫

  2. 1997年4月木冬社・サイスタジオのおける小さな公演VOL.2 演出=清水邦夫・松本典子照明=堀井俊和 出演=黒木里美・越前屋加代・吉田敬一・新井理恵・関谷道子ほか
    (1996年多摩美術大学卒業公演として上演されています。そのあと、手直しを加えこの台本での初演は1997年に年になります。)

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