―日々是闘笑!―『広目屋日記』
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昭和8年、太平洋戦争開戦はまだ先ながら、戦争の波に巻き込まれてゆく東京下町。
しかし、時代の波に飲まれつつも、くさらず、笑いを忘れず
そしてしたたかに生きる広目屋(今で言うチンドン屋)一家。
その家業に誇をもつ「辰の家」の親方、長吉と、上の学校も受けさせてもらえず反発する、息子の清。
清が「チンドン屋なんて時代遅れ。電柱広告にでも任せればいい」と言えば
親爺は「上等じゃねぇか。電柱は電気運んで世の中明るくする。けどな、俺らは笑顔運んで世の中明るくしてんだよ。おまけに電柱みてぇに突っ立ってるだけじゃねぇ。
こっちから足運んで、口上でもって歌でもってお披露目して、財布の紐まで緩ませて、 世の中回す柱なんだ!」と鼻息が荒い。
平行線の親子関係を軸に、市井の人々、そして恩師との悲喜こもごもが描かれる。
人が生きていくための『柱』とは一体何なのかを問う。笑いと涙の音楽劇。 -
【初演】2014年10月1日~5日
【劇場】サンモールスタジオ
【キャスト】
辰野長吉…有馬自由(扉座)
辰野ハナ…辻川幸代(ニュアンサー)
辰野清…添野豪(電動夏子安置システム)
中村誠治郎…霧島ロック(ここかしこの風)
中村ウメ…神馬ゆかり(文月堂)
工藤タキ…岩堀美紀
和田茜…村上寿子(東京女子収集)
岩城寅雄…牧野耕治
三筋源太…松原一郎
関口啓子…椿真由美(青年座)
江藤正義…唐沢龍之介
絲川夢子…三谷智子(文月堂)
【スタッフ】
作・演出:三谷智子
舞台監督:村岡晋
舞台美術:田中敏恵
照明:三枝淳
音響:島貫聡
演出助手:高嶋伶奈
舞台写真:相川博昭
宣伝美術:川本裕之
当日運営:塩田友克
制作:神馬ゆかり -
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