私、洗濯機をさらいにいくわ

  • 私、洗濯機をさらいにいくわ
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劇作家:
原田ゆう
目安となる上演時間:
40~60分
目安となる上演人数:
1人 (女性1人)
  1. 上更家くすりはかつて住んでいたアパートを訪れ、洗濯機(外置き)を現住人に無断で持ち去る。その洗濯機は、2014年、インド洋上で行方不明になったマレーシア航空の飛行機に搭乗していた恋人、楊が大事にしていたもので、くすりは引越しの際に処分できずに置いていったのだ。くすりは楊の安否が不明なために楊が死んだとは思えないでいる。洗濯機を持ち帰ったのはどうしようもない楊への思いからだ。
    くすりは自宅に持ち帰った洗濯機で楊が着た服を洗う。くすりが洗濯槽を覗き込んだ時、張られた水を通して楊の服と自身が重なって映ったので、その服を着て再び洗濯槽の水に自らを映すと、楊がいると思い打ちふるえる。しかし、ズブ濡れの楊は寒がり、濡れているのは海にいるからだと錯覚したくすりは脱水ボタンを押す。水がなくなり楊の姿が見えなくなってしまう。ひどく落胆1くすりだが、楊の乗った飛行機が海に沈んだことを漸く認め、楊を弔う。

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