口火きる、パトス

  • 口火きる、パトス
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劇作家:
山本タカ
目安となる上演時間:
40~60分
目安となる上演人数:
1人 (男性1人)
  1. 《作者メモ》
    本作品は、男性役の一人芝居ですが、女性が男子生徒の制服、もしくは、ジェンダーレスな制服を着て演じても良い。
    舞台装置少なく演じられる一人芝居ですので、高校演劇などでも上演時間は、初演上演時は45分程度だったが、演出や演者の演じ方で55分程度の演劇にもできるかと思います。

    【あらすじ】
    弁論部の部長、柳幹久(やなぎ みきひさ)は、引退前の最後の大会に向け、神経を研ぎ澄ませていた。
    今年こそは、宿敵・本峰(もとみね)を負かし、金メダルを獲得するのだ!
    だが、ある日、柳は帰りにショッピングモールで、本峰が恋人と談笑しているところを目撃する。

    ー昨年の高校生弁論大会では、3位。
    銅メダリストとなった柳。
    結果に不服があった柳は、結果発表の直後審査員に詰め寄った。
    その時に審査員に言われた言葉。
    「君は、人の心というものがわかっていない」

    ―それから柳は、頭を悩ませていた。
    「俺の弁舌に足りないものは一体何なんだ?人の心がわかってないってなんだ?」

    練習に励んでいると、唯一の後輩、芹沢(せりざわ)が弁論部を辞めると言い出した。
    理由を聞けば「好きな人ができたから、サッカー部に入ってモテたい」ときた。
    柳は怒り心頭!柳は、持ち前の豊富な語彙を駆使して芹沢に罵倒の限りを尽くす!
    捨て台詞を放つ芹沢!
    「部長は、人の心がわかってないんですよ!」

    その日の帰り道、柳は自転車に乗りながら、芹沢の言葉を反芻していた。
    「人の心がわからないだと……!?」
    そんなことに気を取られ、自転車で歩道橋を漕ぎ降りると、柳は自校の女生徒とぶつかりそうになる!かろうじて女生徒をかわした柳!
    だが、柳の体は、激しく歩道橋に打ち付けられた!

    額から血を流す柳に、その女生徒は優しくハンケチを取り出し、心配する言葉をかけた。

    その瞬間、柳の心臓は異常に高鳴った!
    これは、何だ!? もしや、これこそが、所謂、世に言う、その、例の、こ、こ、コイ、とか言うやつなのか!?

    思春期特有の自意識を、こじりにこじらせたギークボーイ、柳幹久のパワフル一人コメディ芝居!

    柳は、人の心は何たるかを掴むことができるのか!?
    七転八倒を繰り返す柳の敵は、常に自意識にあり!

  2. 初演上演:2019年7月13日(土)~18日(木)
    出演:コロブチカ(旧芸名:コロ/コロブチカ)
    脚本:山本タカ(くちびるの会)
    演出:山本タカ(くちびるの会)
    会場:live space anima
    舞台監督・美術・チラシデザイン・衣装:コロブチカ
    制作:白猫屋

  3. 場合に応じて著作権者への紹介などを行いますので、以下のお問い合わせフォームに作品名を明記の上ご連絡ください。