岸田理生の最も代表的な作品で、劇団で何度も再演され、海外公演まで行われ好評を得た作品である。 昼は紡績工場、夜は娼家となる糸屋と、糸屋に続く海の傍の一本道を主な舞台に、少女〈繭〉を中心に展開される。記憶を失い疲弊した〈繭〉は、一本道を歩いて ...
岸田理生

- 主な活動地域:
- 東京都
劇作家、演出家、脚本家。1946年、長野県に生まれる。1974年に寺山修司主宰の「演劇実験室・天井桟敷」に入団し、寺山と共同で数多くの作品を手がける。一方早稲田大学演劇研究会の仲間と「哥以劇場」を旗揚げし、独自のオリジナル戯曲を書き始める。83年、寺山病没後、「岸田事務所+楽天団」を結成し、「糸地獄」で岸田戯曲賞を受賞(85年)。92年にはオーストラリアのパース演劇祭、アデレード演劇祭で、「糸地獄」を上演し、好評を得る。92年より「国境を越える演劇シリーズ」を開始。 97年国際交流基金制作作品「リア」に劇作家として参加。2001年日本、韓国、シンガポールの俳優により初の多言語作品「ソラ・ハヌル・ランギット」を劇作、演出。2003年病没。