男娼「毛皮のマリー」が一緒に暮らす18歳の息子欣也は、来る日も来る日も、閉じ込められた部屋の中で蝶を捕まえては殺し、標本を作る。 彼に過剰な愛を抱くマリーは、彼に半ズボンをはかせ、自分のことを「お母さん」と呼ぶように強いる。だが欣也は「お母 ...
33本が見つかりました。
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私たちはどこから来てどこに向かうのか? 現代日本の縮図のような、過疎の集落における希望と絶望の物語。 微生物の発見や新しい生命の誕生は、この集落をはたして再生に導くのか? これまでの、そして、これからの共同体の姿を問う意欲作。 KAAT神奈 ...
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2011年に活動停止した、劇団『黒色綺譚カナリア派』第7回公演。 あらすじ。昭和35年。潰れたサーカス団のテントの中に集まる、元団員達。失踪した団長を待ちわびるのは、夫の代わりに女団長として奮闘するが力尽きた妻と、2人の若人。若人の1人は団 ...
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松島と三宅は「ユートピア建国島」に到着した。 新政府が新しく実施する「ユートピア政策」のモデル体験者として、厳正なる抽選により補充されたのだ。ユートピア政策とは「1人が1つの国になろう」というスローガンのもと、自分が自分のユートピアつまり ...
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東京に、大きな空のあったころ。祖母から聞いた話と、祖父から聞けなかった話。その光と影を紡いで結ぶ物語。銭湯帰りに見上げる月を、ライカ犬を乗せた宇宙船スプートニクが横切ってゆく。この高台の町の片隅に、戦前から続く工業所を営む一家が暮らしていた ...
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大学生の江梨子は交通事故で死亡してしまった。 迎えに来た天使はちょうど1億人目の魂なので、景品として経験したかった未来かやり直したい過去を30日間体験できると提案する。 しかし江梨子は未来にも過去にも興味がない。 将来は……想像がつく。 過 ...
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明治大正を代表1女流作家 与謝野晶子。彼女の才能を見出した与謝野鉄幹。2人は夫婦となり日本文学界にその名を起こす文芸誌「明星」を創刊。写実主義が強い時代にあって浪漫派を牽引1働きをした。しかし流行作家となっていく晶子の影に隠れ、鉄幹は自身の ...
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「目玉をなくしたのは君か」 と目玉の探偵は聞く。 「いえ、こうしてあるにはあるのですが」 と答えると、目玉の探偵はにやにや笑って、 「ほら、やっぱり目玉をなくしている」 と言った。
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「コミュ障喪女とリア充モテ男子はロミオとジュリエット?」 とある地方に住む喪女(=モテない女子)の姉妹。 転職を機に婚活(少人数街コン)イベントを手伝うことになった恐竜オタクの次女。 男性側の応募者がオタクや元ヤンなど一癖も二癖もある者ばか ...
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勿論、着想のきっかけは、こんな箱の中に閉じ込められ、99%の素晴らしい文章と、残り1%、つまり私の取るに足らない文章をごちゃ混ぜにする作業をさせられている「貴方」だ。 その小説に似た何かのタイトルを、 私は、私達は、こう名付けた。 「小説家 ...