突然の母の死からひと月。 私たちは何と決別すればいいのか。 徹底的に放任され、父親を知らずに育った三姉妹は遺骨を持ったまま長崎からあてのない旅に出る。 「私には重石が三つ必要たい」毎日のように聞かされた母の口癖が頭をめぐる。次第に蘇る三姉 ...
20本が見つかりました。
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2010年、2012年に上演した烏丸ストロークロックの短編2編。生活に困窮する夫婦、認知症の老夫婦たちによる切なくキンキーな純愛短編作品。「仇野の露消ゆる時なく、鳥部山のけぶり立ち去らでのみ住みはつるならひならば、いかにもののあはれもなから ...
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1人の(多分)若い男が迷い込んだ(あるいは暮らしていた)ビルの中の生活は仕事・食事・娯楽・休息・等すべてが細分化され、機械化され、息がつまる現実が残されているばかりである。この現実から脱出しようと男がさ迷い歩いて倒れ込んだところがエレベータ ...
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廃れた稲荷に住む人なのか、きつねなのかわからない三姉妹。長姉と次姉は人の姿。しかし末の妹はうまく尻尾が隠せず、大きな尻尾を見せている。稲荷には供え物もなく、貧しい姉妹。もちろん、スマホも持てない末妹は学校でいじめられ、友達もいない。そんな末 ...
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(あらすじ)三年ぶりに母の住む町に帰ってきたももや。久しぶりに行った将棋クラブで執行猶予中のまさおと対戦する。負けた方が勝った方のいうことを聞く賭けをした一戦で負け、まさおのコンビニ強盗を手伝うはめになる。土地勘のある隣町の神社前コンビニを ...
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まもなく人間が住めなくなるという街。そこに、ある覚悟を持って潜むひとりのダンサーがいた。彼の願いは、最後の踊りを妻に捧げること。自ら身勝手に姿を消し、15年も会っていない妻のために…… どちらかと言えば、共感する人は多くないかも知れませんが ...
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舞台は1970年代の新宿。寂れた劇場の袖には、音曲漫才を生業とする3人組の女性の巣食う、小さな楽屋があった。舞台の上では笑顔を絶やさず息の合った漫才を披露する3人だが、ひとたび楽屋へ戻ると大喧嘩の毎日。その原因は「トリオ」というあだ名の劇場 ...
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ホエタマカイの夜~ 又は、座布団をめぐる詩人たちのブルース 沖縄の若者の青春群像。山之口貘の詩に重ねながら、学生から社会人へと移行する途上で佇む若者たちの日常を描く。1997年、第1回沖縄市戯曲大賞・佳作を受賞。
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帰省した「僕」は古い友人の家を見つけた。小学校の頃は大の仲良しで、けれども中学校になると疎遠になってしまった「カタフチくん」だ。噂によると「カタフチくん」は中学校でいじめにあい不登校になったという。誰もその消息は知らない。「僕」が見た彼の ...